犬やネコがノミに刺されると激しいかゆみを起こします。
さらに、掻きむしったところが傷となり、化膿したり、ノミアレルギー性皮膚炎を起こしたりします。
また、嘔吐や下痢の原因になる瓜実条虫(サナダムシ)に感染してしまう可能性もあります。
ノミの繁殖力は強く、寄生後24~48時間で産卵します。
その後、卵は体から落下して、ペットの寝床や、カーペット、畳などでふ化して成虫となり、再びペットに寄生します。そして、その成虫がまた産卵・・・というライフサイクルを繰り返して増えていきます。
また、ノミは気温13℃以上あれば、繁殖を繰り返すことが出来ます。
マダニも刺されると皮膚炎だけでなく、様々な病気にかかる可能性があります。
犬では貧血、発熱、食欲不振、黄疸などを起こし、急性の場合は死に至る可能性のある『バベシア症』や、ネコでは貧血、発熱、元気消失などを起こす『ヘモプラズマ症』があります。
また近年、人がマダニに刺されることにより、『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)』に感染して命を落としていることもあるので、ペットだけでなく、ご家族の命を守るためにも、マダニ予防は重要です。
予防薬には、首の後ろに落とす液体のスポットタイプと飲み薬タイプがあります。
ノミ・マダニは春から秋にかけてが一番活発ですが、室内飼いの子の場合は、ノミ・マダニを家の中に持ち込むと、冬場でも暖房がきいた暖かい部屋の中で、繁殖が成立することがあります。
そのため、室内飼いの子の場合は通年のノミ・マダニ予防をおすすめしています。
また、飲み薬タイプでは効果が3カ月間持続するものもあります。